私は春霞や世の中が何となくぼんやりとした緊張感がゆるむような、そんなものを肌身で感じさせる春はもともと嫌いです。その、あまり好きでない春を倍づけで嫌いになってしまったのは、花粉症になってからです。
私の花粉症歴は、かれこれ9年。花粉症初体験の日を覚えています。
小学校中退の私には、毎日バンジージャンプか、上空を飛ぶ旅客機からパラシュートなしで飛び降りるような、そんな気分で大学と法学の専門学校で学問との闘いの日々。
ある日、両目頭が妙にむずがゆい、“これは目が疲れているんやなアー”と思ったりしてのその翌年の2月ごろ、鼻と目が非常にかゆみと共に連続くしゃみ。授業中、必死でこらえながらも、それでも勉強に集中。
まったくの風邪の症状でした。主治医に診てもらうと、風邪ではなく、検査の結果花粉症であると判明。
当時、1日20時間の猛勉強、しかも時間がもったいないので、食事にも気を使うことなく、コンビニの出来あいの食品や、勉強しながらとにかく空腹を満たすのみで、何でも口に入れる、そんな生活を続けて3年目。その結果、免疫がドーッと落ちて、花粉症となったのでしょう。
私自身、アレルギー体質ではありません。何を食べても大丈夫。食べ物でお腹痛にもなったことのない私。人呼んで、“野生のエルザ。又はマンモス時代”といわれてきたその私が花粉症になってしまったことにビックリと愕然(がくぜん)。これはある種の公害病のようにさえ思います。
この季節の対策としては、朝目覚めのときに決まります。頭が痛い、重い、と目覚めと同時に感じたら、超ブルーな1日の始まりで気が滅入ります。この症状がなければ、あとはあなたと同じで、ティッシュを抱えての1日の始まり。
公の場所に出る仕事のときは、ドクターにもらっている薬を飲みますが、打ち合わせぐらいのときは、マスクをかけて、出来るだけ薬は飲みません。保湿ティッシュを使用していますが、結構高価で大変ですよネ。
色々考え体験した結果、近ごろは体質改善をめざして免疫対策に力を入れています。例えば食事。動物性のものはできるだけ口にしないように心がけるとか。
本人の身にならないと、花粉症の苦しさは理解されないと私も実感しています。
この時期いつも考えているのですが、苦しさとしんどさで、集中力や自己抑制等々が弱くなります。その結果、『花粉症無差別衝動殺人』なんて起きるかも‥‥とネ。恐い話でしょう。お互いに、気をつけて乗りきりましょう。
ひとつ免疫の上がる面白いお話しを。
東京都は花粉症増加の原因をディーゼル車の排気ガスにあるとして、2005年花粉シーズン前に規制をしたのです。もちろん花粉症の原因が排気ガスだけではないという疫学調査の結果があるにもかかわらずです。
これで都民の症状は軽いはずだと胸張ってコメントした石原知事が、なんとその年のシーズンに、知事本人が花粉症になった! いつも自信満々で傲慢に振舞う石原サンもハナタレになってしまったとか、なんか妙に笑えたりして‥‥。
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