まんじゅしゃげの花 |
|
|||||
|
毎年決まって真っ赤に咲く不思議な花、彼岸花‥‥、と思っていたら、なんと白いまんじゅしゃげの花(彼岸花)があったのです。 50年ほど前に、地元の人が中国から白い品種の球根を数個持ち帰って育てたという記事が、「西日本新聞」に載っていました。 |
||
|
『花でいうなら まんじゅしゃげ 墓のまわりに咲くとやら‥‥』 と私のCD『TABIDACHI・花柳幻舟の世界』の中にありますが、 まさにお彼岸のころ、 田んぼのあぜ道やお墓のまわりに咲く花 です。 まるで最後の 情念 を 血潮 で 真っ赤 に染めるかのような彼岸花。 人の世の 情念を鎮めるかのように咲き乱れる 白い彼岸花‥‥。 この世の花とは思えぬ 彼岸花。 彼岸花は いま生きている現世より、もっと深く 漆黒を照らす美しさと哀し みを真から感じさせてくれる花のように 私にはみえます。 私の好きな季節、秋。 冬の緊張感の前触れとして私に告げてくれる彼岸花。 私はこの花を見ていると、生きていくことへのある種の覚悟さえ問われて いるふうに思えるのです。 皆さんのご近所で彼岸花を見つけたら ジーッと見つめて、そんな余裕の ある日を たとえ1日でも過ごしてみては?‥‥ |