幻舟のよろず相談劇場 (2)


 
 どんな問題でも、ひとりで悩むより、他者に聞いてもらうと、フッと、モヤモヤが晴れたり解決のヒントが見えたりすることが人生にはよくあります。
 他者から知恵を得ることも大切で、無知こそ人生の損失です。
 本コーナーは、ホームページを通して、人生経験豊かな花柳幻舟が多岐にわたる悩み相談に真剣に答える自由空間です。ひとりで悩まないで、ぜひメールを!




<幻舟さん、どう思います。ちょっと教えて!>
 
 はじめまして。50歳の男です。妻から、自分勝手なところと、それを指摘されてもあやまらないと言われます。それが 私の母親を連想させると言って、離婚したいとか、もうイヤだと言われます。
 私が気を使って、良かれと思ってした、そういうときは、これこれのつもりだったとか(理由など)ちょっと言ってしまいます。
 考え方をアドバイスしてください。
【50歳、男性】


<ハイ お答えしましょう!>
 
 夫婦の問題といっても様々で、なかなか一言では、他者はいいがたいものです。まして、あなたの文面が大変抽象的で、短文なので、内容が理解できない点もあります。
 私自身、推察してみるに、あなたのお母様と、あなたのパートナーとの間は、しっくりいっていないようですネ。ですから、あなたが良かれと思ってアドバイスしても、なにかとお姑さんとのイメージが重なり、素直に受け止められないのかもしれません。
 日本の多くの男性は、パートナーやら家族と話し合ったり、相手の人の言い分等、ゆっくり聞かない、間違った傾向が、いまだにあります。
 そして、女性の方も、議論をするとか、相手の考えを理解したり想像したりしながら、自己主張をするという訓練が、まだまだ未発達です。
 仕事中に、いきなり泣き出したり、私的感情丸出しなどという女性も、私の周りにもよくいました。
 議論の出来ない民族なのか、男性同士でも、反対意見を出したりすると、議論の前にケンカになってしまったりする始末。せっかくの面白い企画も、シラケてしまうということもありました。
 結婚するのは楽ですが、離婚は重大事件です。様々なことにおいて使うエネルギーは、火星にも行けるくらいの、超パワーが必要です。
 本気で離婚をお二人ともに考えておられるのなら、実に簡単です。しかし、どちらかが相手に執着や、世間体などを気にしていたりした場合は、グチャグチャのドロドロになるのは必至。
 
 ふざけて作った嫌な言葉に、離婚のことを“バツイチ”などというようになってしまっていますが、私は、決してそうは思いません。
 結婚したからこそ、他者と生活することの“我慢”を覚え、自己の独善的な発想なども発見します。離婚のどさくさの折にみせる、正常心を失った、人間の愚かしさと哀しさ、そしてそこまで追いつめていく人間の残酷さも学びます。すなわち離婚は、負のイメージだけでなく、人間としての大切な事柄を多く学びます。

 50歳といえば、あらゆる意味で危険な年令だと、私は思いますが、古い男性の“我”を張らずに、ゆっくり、静かに、順々に、両方の心の中の不満を語り、自己の中にあるご本人あなたの本音も見せながら、お二人でお話し合ってみてはどうでしょう。


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