一戸建てのご近所さんと、マンションのお隣さんとは、こんなに違うのか！ と思うこと、私もよくあります。 　基本的にマンションの場合、オーナーではなく、マンションを借家として、経済活動というのか、金儲けするためにマンションを買い、オーナーさんが住んでおられない例も多くあるようです。私もマンションに住むようになって初めて知りました。 　コミュニケーションがほとんどないという点、ここに大きな問題の原因があるように、私は思うんですネ。 　自分で買い、自分自身が使い、住んでいるなら、マンションに愛情も湧いてくる。 　共有階段に、タバコの吸いがらなんか捨てられていたら、拾って、ゴミの日に出そうとか、共有スペースに対して気づかいが生じ、管理会社（マンションの管理組合が雇っている）との関わりも密になり、直接いいにくいことは、管理会社や管理組合を通して意見も言えるようになるんです。だって、管理組合に、お金出してるんですもの。 　しかし、単なる借家人、おまけにマナーの悪いヤツが増殖中の昨今。住人の入れ替わりもあったりして、住民との関わりが希薄になる一方です。 　私もネ、引っ越した初めのころ、イラつきました。毎日、オイオイ！　と、心の中で叫ぶことしきり。殺伐とした気分で、孤独でした。 　でもネ、どんな形の住人であっても、この広い世の中で、せっかく同じ屋根の下で暮らす、わずかな人たちだと思うと、なんか、マンションが愛（いと）しくなってきました。 　様々にアピールしても、ゴミの分別をきちんとしない おバカも多くいます。私は時間のある限り、誰が出したかわからないゴミを、仕分けしたりしていますが、それを見ていても平気の住人が圧倒的多数です。 　でも、共有スペースで顔を合わせたら、私のほうから「おはようございます」とか、「コンバンワ」または「気をつけて行ってらっしゃい」と、色まぜで、もちろん笑顔のおまけもつけて、やっています。 　そんなんを根気よくしているうちに、私が声かけをする前に、少しずつながら向こうのほうから声をかけてくれるようになりました（未だ、ゴミの分別をしないヤツや、ゴミの出す曜日を守らないおバカもいます）。 　 　端唄に 『我がものと　思えば軽き　傘の雪』 　というのがあります。 　他人のためにしてやってる、と思うと、情けない話。でも、自分の家や、と思えば、ちょっとでも綺麗にしたくなるもんですよ。 　お互いに、“苦”ではなく、面白がって“改革ヤ！”の意気で、ネ。