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仕事に責任とプライドをもって指導すれば、あなたのおっしゃる通り、仲良し集団ではおれないのは当然のことです。
指導していた人らが、あれこれ理屈をつけて、サッサと辞めていく……、それに対して言葉を失う、虚(むな)しさ……、口惜(くや)しさ……、私には心底、あなたの思いが分かります、理解できます。
我がことのように指導するあなたの言動に対して、お気軽な思いや、人命を預かる重大な仕事であるという大きな意識も思想もない人らには、「また怒られた」とか、「そんなこと、いちいち言われたって、こっちだって疲れてんだよ」てなぐらいにしか受けとめていないのでしょう。
私にも、この手の人らを、数えきれないほど見てきました。
日々、砂を噛むような思いは、あなたと同じかもしれません。
しかし、振り返ってみて、自分自身、なんら恥(は)じることもないと、私はいいきれます。
あなたは、「命を預かる仕事」と自負しておられる。素晴しい方だと思います。あなたのような方が存在して、むしろ心強く思われる方は、多くいらっしゃるでしょう。
どこの世界でもそうですが、努力や我慢、人と人とのつながりのありがたさ等々が、実に希薄になっています。
そんなとき、真面目に事象に取り組む自分自身が逆に、愚かしくなりますよね。
でも、あなたが仕事に向き合う姿は尊いのです。
あなたが「人の命を預かる仕事」という信念のもとに、厳しく指導しているのですから、あなたの介護を受ける人たちは大変ありがたいことだと、私は思います。
あなたのご相談を見て、私なりに介護施設で働いている方たちの給与と待遇など、少しですが調べてみました。
労働は多種に及び実にハード、ストレスも多く、なまなかな仕事ではありませんが、なのに給与、待遇の低さに驚きました。
医療機関で働く看護士さんも同じで、仕事は実にハード。おまけにドクターの小間使いのように、内容は多種。しかし、給与はドクターとは比べものにならない低さ。
その結果、一番大切で、弱い立場の患者さんに八つ当たりや、サービスを忘れた対応となるんです。
仕事に見合った、プライドを保たれるような給与や待遇を! と私は心から感じます。
どうぞ、自己嫌悪に陥(おちい)らないで、心を強くもって、前進しましょう。
遠方に仕事で出かけておりまして、ご返事が遅くなり申し訳ありませんでした。
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